キヤノンの複合機(コピー機)を比較

キヤノンとは

キヤノン株式会社は、カメラやビデオなどの映像機器から、複合機などのオフィス機器、半導体露光装置、眼科機器などの医療機器等を製造・販売する電機メーカーです。もともとは1933年に、東京麻布に高級小型写真機の研究を目的とした、「精機光学研究所」を開設したことが会社の始まりとなります。カメラメーカーとしてスタートしたキヤノンは、1947年に「キヤノンカメラ株式会社」と社名を変更し、海外にも名前が知られるメーカーとして成長していきます。1962年には事務機器分野への参入も開始し、68年には普通紙複写機分野にも進出しています。69年に現在の社名に変更したのち、翌年70年には、国産初となる普通紙複写機「NP-100」を発売。以後も、世界初の偽造防止技術を搭載した「カラーレーザーコピア550」や、やはり世界初となるフルカラー両面印刷を実現した「カラーレーザーコピア800」を発売するなど、革新的な技術を用いた製品を数多く開発しています。

国内トップのシェア率を誇り、拠点も200以上に及ぶなど、複合機メーカーとして大きな存在感を持っています。業務用の高速・大型複合機から、SOHOワーカーや個人向けの小型複合機まで、さまざまな機種を製造しているため、要望に合う製品を見つけやすいという特徴もあります。

キヤノンの複合機の特徴

  • 操作性

    キヤノンの複合機の操作性ですが、imageRUNNER ADVANCE第3世代(Gen3)に搭載されているタッチパネルは、10.1インチのワイド画面となっています。フリック操作、ピンチイン、ピンチアウトなど、スマートフォンやタブレットPCでおなじみの操作もでき、スムーズな使用が可能となっています。

    さらに特徴的なのが、個人に合わせた画面のカスタマイズができる「パーソナライズ機能」です。例えば、コピー機能をよく使う人は初期画面をコピー画面にしたり、スキャンを主に使う人はスキャンを初期画面にするなど、それぞれの使い方に合わせて柔軟に画面を組み替えることができます。さらに、パーソナライズした画面設定を、他のGen3複合機に同期させることも可能となっています。こうしたカスタマイズによって、操作性をより高め、業務効率のアップを図ることができます。

  • 印刷・読み取りスピード

    続いては、キヤノンの複合機のスピードに関してですが、最新機種のiR-ADV C7580では、A4ヨココピーで1分間にカラー70枚、モノクロで80枚の連続複写が可能となっています。一方、読み取り速度は、片面読み取りでカラー、モノクロ共に1分間で120ページ(300dpi×300dpi)、両面読み取りで、カラー220ページ、モノクロ240ページとなっています。自動両面原稿送り装置を備えており、スピーディーな読み取りができるとともに、一度に300枚の原稿を収容することもできます。

    さらに、電源を入れてコピーできるようになるまでの時間(ウォームアップタイム)は30秒ほどしかかりませんから、立ち上げてすぐにコピーしたい場合でも、比較的待たずに使用することができます。

  • 印刷の質

    キヤノンの複合機の印刷クオリティは、書き込み解像度2400dpi×2400dpi(imageRUNNER ADVANCE C7580/C7570/C7565)、読み取り解像度600dpi×600dpiとなっており、高画質での印刷が可能となっています。モノクロ印刷はもちろん、カラー印刷においても、プリンター色域の拡大やシャープネスコントロールの最大限の活用によって、表現力豊かな高画質プリンティングを実現しています。

    さらに、FAX時にカラーでスキャンすることによって、帳票などの下地の薄青色を除去することができ、文字をくっきり見やすく再現することができます。同じく、下地の色が濃い原稿をスキャンする際には、濃淡識別の処理を最適化することによって、文字の再現性を高めるという特徴もあります。

  • セキュリティ

    キヤノンの複合機は、セキュリティ面でも役立つ、さまざまな機能を備えています。Gen3の複合機はFAXを送信すると、送信した文書の画像を、自動的に指定のアドバンスドボックスやファイルサーバーに保存することができます。保存されたデータは、送信した日付や送信元の情報を付与され、自動的に作成されたフォルダーに振り分けられます。こうすることにより、FAXの送信情報が履歴として残され、不正な情報の流出を食い止めやすくなります。また、HDDは暗号化されているため、万一盗難されても情報が漏えいする危険は低くなっています。

  • 保守

    キヤノンの複合機は、保守メンテナンスの面でも手厚いサービスが受けられます。前述のように、キヤノンの拠点は全国に200カ所以上と、各地をくまなくカバーしていますから、都市部から離れた場所でも、比較的迅速に対応してもらえることがほとんどです。さらに、キヤノンの保守は他メーカーと異なり、複合機に異常がなくても、定期的に訪問してチェックするというスタンスを取っています。他メーカーの場合、基本的に故障やトラブルが発生した場合のみの対応となっていますから、この点はキヤノンの保守の大きな特徴と言えるでしょう。

  • まとめ

    以上のように、キヤノンは現在、複合機の国内シェアでトップを誇っています。その信頼性の高さから、ユーザーからの支持率も抜群です。壊れにくく耐久性に優れているとともに、カラーの画質も高いため、一般企業からデザイン関係の企業まで、幅広い層のリピーターが存在します。性能重視で複合機を選ぶなら、キヤノンは第一の候補と言えるでしょう。