リコーとは
株式会社リコーは、主に事務機器や光学機器の製造・販売を行っています。1936年に、財団法人理化学研究所の発明品を製造するため、理化学興業株式会社から独立して、「理研感光紙株式会社」として設立されたのが始まりになります。最初は感光紙の製造・販売を主としていましたが、後にカメラや、複写機などの事務機器の分野にも進出しています。1963年に現在の社名に変更し、1965年には静電気複写機の「電子リコピーBS-1」を発売。世界で最初に原稿台固定方式を採用したデスクトップ機であるこの製品によって、不振だった当時の業績を回復させています。さらにこの製品は、本や冊子から宝石、機械部品、食器類にいたるまでコピーすることができ、リコーの世界進出の土台となりました。
以後もコピー機、FAX機、複合機と、事務機器の分野で優れた製品を開発し続け、現在OA機器メーカーとして最も有名な企業の一つとなっています。特に複合機の国内シェアにおいては、2016年の首位に立つなど、富士フイルムビジネスイノベーション(旧:富士ゼロックス)やキャノンと並ぶ3大メーカーとして強い存在感を放っています。また、リコーの複合機は代理店が少ない一方で、訪問販売に力を入れており、営業力に秀でているという特徴もあります。
リコーの複合機の特徴
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操作性
リコーの複合機の操作性についてですが、A3デジタルフルカラー複合機のRICOH MP C8003/C6503を例に見てみましょう。タッチパネルは10.1インチの大型パネル「MultiLink-Panel」で、タブレットPCやスマートフォンと同様、フリック、ドラッグ、ピンチイン/アウトなど直感的な操作が可能となっています。画面を一定時間タッチすると、壁紙変更などの画面を呼び出せますし、アイコンをドラッグで動かし、より使い勝手のよいホーム画面にカスタマイズすることも可能です。
また、紙詰まりや用紙切れといったエラーが発生すると、パネルのLEDが赤く点灯して通知したり、現在実行中のジョブの状況や、過去の履歴を一覧によって確認できるようにもなっています。
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スピード
リコーの複合機の速度についてですが、高速機のRICOH MP C8003では、フルカラー、モノクロ共に80ページ/分という印刷速度を誇っています。同機種のファーストコピータイムは、モノクロで4.8秒、フルカラーで6.4秒の速さで、スキャンの速度については、片面時で1分間に120ページ(カラー、モノクロ両方)、両面時で220ページとなっています。
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画質
続いてはリコーの複合機の画質に関してですが、やはりRICOH MP C8003/C6503を例に取ると、リコー独自のトナーを採用したことによって、さらに鮮やかな印刷が可能となっています。この機種で採用されているのは、オイルレスのカラーPxP-EQトナー。色再現領域が従来より8%アップし、細かい文字の輪郭や、色合いの変化もはっきり捉えられるようになっています。また、プリンターの解像度は4,800dpi相当×1,200dpiの高精細画質となっており、フルカラーでの鮮明で表現力豊かな色の再現が可能です。
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環境性能
現在の複合機は、環境に配慮した機能も重視されています。リコーの複合機(RICOH MP C8003 SP)では、電源オフ時から45秒という短時間で復帰できるなど、標準消費電力が従来より低減された設計となっています。電力削減の工夫は、複合機をいくつかのブロックに分け、使わない部分の通電をセーブする機能や、機器の電源管理をあらかじめスケジューリングできる機能などにも施されています。
また、パネルのインフォメーションによって総印刷ページ数やフルカラー印刷率、用紙削減率などのeco指数を表示することもできますから、使用状況を細かく把握し、より環境負荷の少ない使い方をするのに役立ちます。さらに本体の部品には、繰り返し使用できる再生プラスチック材や、植物由来のバイオマスプラスチックなど、環境に優しい素材が使われているのも特徴の一つです。
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セキュリティ
複合機では情報セキュリティも重要になりますが、リコーの製品にはさまざまなセキュリティ機能が付加されています。まず、ユーザー認証に関しては、ユーザー名やパスワードを使った個人認証に加え、オプションとしてICカードによる認証も可能となっています。パスワードを連続して間違えた場合は、複合機のロックアウト機能が働いて、管理者が解除するか、一定の時間が経過しない限りログインできないようになっています。もちろん、認証を受けていないICカードでのログインも禁止できます。
また、複合機に蓄積されたジョブログを確認できる機能もついており、使用状況や、誰がいつ、どんな操作を行ったかのチェックもできるようになっています。これにより、不正な情報流出が起きた場合でも、詳しい状況が把握しやすくなるというメリットがあります。
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まとめ
以上のように、リコーは複合機メーカーとして、3大メーカーの一角を担っています。国内シェアでも常にトップ争いを続けており、根強い固定客が多く存在します。性能面の優秀さはもちろん、トラブルシューティング等のガイダンス機能がついているなど、ユーザーに優しい作りなのも特徴です。保守・サポート体制についても充実しており、官公庁への導入が多いという事実からも、その信頼性の高さがうかがえます。実績や信頼性で複合機を選ぶなら、リコーは一番の候補と言えるでしょう。