シャープの複合機(コピー機)を比較

シャープとは

シャープは、正式にはシャープ株式会社と言い、本社を大阪市堺区に置く電機メーカーです。2016年に台湾の鴻海精密工業に買収され、現在は外資傘下の企業となっています。創業は1912年(明治45年)までさかのぼり、「徳尾錠」を考案した早川徳次氏が、東京で金属加工業を創業したことが会社の始まりとなります。その後、ラジオやテレビなどの製品を製造・販売するようになり、1970年に現在の社名に変更。1972年には、シャープで初めての複写機を発売しています。

現在は、オーディオビジュアル機器や、スマートフォン、パソコンなどの情報機器、生活家電から空調、ロボットに至るまで、総合電機メーカーとして幅広く事業を展開しています。もちろん、複合機も販売しており、大手メーカーとしてオフィス機器の分野でも存在感を放っています。

シャープの複合機の国内シェアは、リコーやキャノン、富士フイルムビジネスイノベーション(旧:富士ゼロックス)に次ぐ4位ですが、アメリカでは2位のシェアを誇っており、性能に関しても3大メーカーとほぼ変わりないと言ってよいでしょう。その上、比較的価格も格安であるという特徴があります。その評価は特にアメリカで高く、有名なテスト機関「Buyers Laboratory Inc.」において表彰を受けるなど、コストパフォーマンスの高さには定評があります。

シャープの複合機の特徴

  • 操作性

    シャープの複合機の最も特徴的な点の一つは、その操作性の高さにあります。シャープの最新複合機、MX-6540FNのタッチパネルは10.1インチの大型パネルで、アイコンも大きく見やすくなっており、操作に慣れていなくても扱いやすいというメリットがあります。もちろん、タップやスライド、フリックなども可能で、直感的に操作できるようになっています。さらに、扱いやすさに加えて画面のカスタマイズも可能で、ドラッグ&ドロップでアイコンの位置を動かすこともできるため、使用頻度の多い機能を目立つ位置に置くなども自由です。また、スキャンして読み込んだ画像をパネル上で確認でき、仕上がりのイメージをつかめるため、出力ミスなどを極力減らすことができます。

    その他にも、ページの削除や方向の変更、ページ順の入れ替え等も、パネル上の指先操作で簡単に行えるようになっています。

  • 印刷速度・読み取り速度

    複合機の性能を決めるのは印刷のスピードですが、シャープの複合機(MX-6540FN)の連続複写速度は、カラーで62枚、モノクロで65枚(A4ヨコ)となっていますので他メーカーと比較しても十分な性能があると言えるでしょう。また、スタートボタンを押して最初の一枚が排出されるまでの時間(ファーストコピータイム)はわずか4.0秒と、ストレスを感じずにコピーをすることができます。

    一方、読み取り速度に関しては、1分間に片面75枚、両面で150枚が可能となっています。両面同時読取原稿送り装置を備えており、A3~A5までの原稿を、最大で150枚まで載せることが可能です。

  • 印刷クオリティ

    シャープの複合機(MX-6540FN)は、1200dpi×1200dpiの解像度による書き込みが可能で、カタログやリーフレットも内製化できる性能があります。また、ページ間の色のバラつきを抑える「高濃度/中間プロセス制御」を行い、高画質を維持できます。トナーに関しても、シャープ独自のトナーを使い、色の再現域をアップ。ESキャリア(トナーを感光体上に運ぶ役割の物質)粒子も従来より細かいものとなっており、なめらかな色の再現が可能となっています。グラデーションやハーフトーンに関しても、きれいな出力が期待できます。さらに、トナーの補給と同時に古い現像剤が排出され、新しいものと入れ替わる仕組みになっているため、常に安定した画質が得られるようになっています。

    このほかにも、原稿の種類を自動的に判別し、それぞれに適したモードに設定してくれる自動認識装置が付いているため、写真と文字をどちらも鮮明に印刷することが可能です。複数ページに分かれている文書も、ページごとに画質を最適化して出力してくれます。

  • 環境性能

    シャープの複合機は、環境にも配慮した機能が複数搭載されています。やはりMX-6540FNを例に取ると、節電対策として、FAXの待ち受けモード時の待機消費電力を1W以下に抑えたり、待機時の消費電力を抑えるための、節電ボタンを設けるなどしています。

    ほかにも、印刷を伴わない使用の場合は定着部分(トナーを紙に定着させるための装置)を加熱させない工夫や、過去の使用履歴から使用頻度の低い時間帯を抽出して、自動的に節電モードに切り替えるといった機能も加えられています。さらに、始業時間や昼休みに合わせて電源のON/OFFを設定できる機能や、スキャナの光源に消費電力の低いLEDを使うなどの工夫もされており、エコ対策はもちろん、電力コストの削減も期待できる作りとなっています。

  • 価格・保守

    シャープの複合機のメリットとしては、「本体価格の安さ」がよく挙げられます。性能は他メーカーの製品とほとんど変わらないものの、比較的安い価格設定がなされているため、非常に高い人気があります。また、保守体制も自社のメンテナンスサービスを充実させており、リースやレンタルでも手厚いサービスを受けられるようになっています。

  • まとめ

    ご覧のように、シャープの複合機は、操作性に優れ、価格も比較的格安であるという特徴があります。こうしたコストパフォーマンスの高さから、オフィスやコンビニなどにおいて広く活用されています。特に、印刷枚数が25枚程度の中速機においては、非常にコストパフォーマンスに優れたメーカーであると言えるでしょう。