富士フイルムビジネスイノベーション(旧:富士ゼロックス)とは
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社は、1962年に富士写真フイルム株式会社と、イギリスのランク・ゼロックス社の合弁会社として発足した会社です。ランク・ゼロックス社は、アメリカのゼロックス・コーポレーションの実質子会社でしたが、当時はアジア地域を商圏としていたため、本社ではなくランク・ゼロックス社との合弁となったという経緯があります。現在は、富士フイルムホールディングスが株式の75%を保有しており、同社の連結子会社となっています。
世界初の普通紙複写機を開発したゼロックス社の技術により、会社設立の年に、業界初となる普通紙複写機「富士ゼロックス914」の販売を開始しました。以降、1972年にはゼロックス社が開発したファクシミリ「ゼロックス・テレコピアⅡ」を発売したり、その翌年には、初の自社開発複写機となる「富士ゼロックス2200」を発売開始するなどしています。さらに、1975には業界初のフルカラー複写機「富士ゼロックス6500」を、そして1989年には、ファクシミリと複写機の機能を併せ持ったデジタル複合機「Able 3010」を発売するなど、複合機メーカーの老舗として常に業界をリードしてきました。
現在は競合メーカーの追い上げもあって、国内販売シェアにおいては3位となっていますが、コピー/プリント枚数においては依然としてトップの地位を誇っています。
2021年4月に富士ゼロックス株式会社から富士フイルムビジネスイノベーション株式会社に社名が変更されました。
富士フイルムビジネスイノベーションの複合機の特徴
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操作性
富士フイルムビジネスイノベーションの複合機は、大きな操作パネルを備えており、見やすく扱いやすいインターフェースとなっています。現在の複合機は多機能化が進み、操作も複雑になりがちな面があります。そうした中で、どれだけUIを使いやすく、わかりやすいものにするかという点が課題となりますが、富士フイルムビジネスイノベーションの複合機では、タッチパネルを大きくすることや、アイコンやフォントを見やすいものにすることで操作性を高めています。操作の際にどのボタンを押すかで迷ったりすることが比較的少なく、スムーズなオペレーションが可能となっています。また、フリックすることで画面を動かすなど、スマートフォンのような操作ができるのも特徴となっています。さらにオプションとして、角度調整が可能な10.4型カラーパネルの取り付けもできるようになっていますから、利用するとより操作性を向上させることができます。
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印刷スピード
富士フイルムビジネスイノベーションの複合機には自動両面原稿送り装置が搭載されており、1度に表裏両面のスキャンができるため、素早い原稿読み取りが可能となっています。特に、2016年秋に発売された「ApeosPort-VI / DocuCentre-VI シリーズ」においては、最大で270ページという、高速かつ大量の読み取りができるようになっています。連続複写速度では、A4ヨコのカラー・モノクロ印刷で、最速1分間に70枚のコピーが可能です。さらに、スタートボタンを押してから最初にコピーされるまでの時間(ファーストコピー・タイム)は、モノクロで3.3秒、カラーで4.1秒となっています。こうした読み取り・印刷速度の速さから、大量のコピーを急に印刷しなければならない場合などには、非常にメリットがあります。
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印刷品質
富士フイルムビジネスイノベーションの複合機は、画質の高さやカラーの再現度についても定評があります。同社で使われているトナーの粒子は業界で最小クラスと言われており、書き込み解像度も1200×2400dpiという高解像度を実現しています。さらに高い画質を実現するために採用された技術が「IRES」と呼ばれるもので、これによって人間が好ましいと感じる色を再現したり、写真やグラフィックス両方を、同時に鮮明に印刷することができます。
こうした技術によって、富士フイルムビジネスイノベーションの複合機はデザインや広告関係など、カラー印刷の画質が重要な会社においても高い支持を集めています。もちろん、カラーだけでなくモノクロにおいても鮮明な印刷が可能ですから、会議資料や社内報などでも十分な効果を発揮できます。
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エコロジー対策
富士フイルムビジネスイノベーションの複合機は、環境に配慮した省エネ機能にも優れています。複合機では、トナーをコピー用紙に圧着させる、「定着装置」と呼ばれる部分に電力の多くが使われています。ですから、省エネにおいては、いかに定着装置の電力消費を抑えるかが課題となりますが、それには待機時の定着装置の予熱を削減する必要があります。しかしその一方で、予熱を抑えると、待機時からの復帰時間が長くなってしまうという問題もありました。それに対し富士フイルムビジネスイノベーションは、「IH定着装置」を開発することで、この問題を解決しました。この技術は、待機中の定着装置を短時間で使用可能な温度に加熱させるというもので、その間わずか3秒ほどしかかかりません。これによって待機時の電力消費を抑え、無駄な電力やCO2が削減できると同時に、快適な複合機の使用も可能になるというわけです。
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保守サポート
複合機を使用する際、必ず考えなくてはならないのが、保守メンテナンスに関する問題です。複合機は故障やトラブルを起こす頻度が比較的高い機器なので、導入時に保守サービスに加入することがほぼ必須となっています。その際大事なのが、故障時にすばやい対応ができるか、確かな修理技術があるか、といった点ですが、富士フイルムビジネスイノベーションはこれらの点についても優れています。富士フイルムビジネスイノベーションのメンテナンス拠点の多さは、業界でもトップを誇っているため、トラブルが起こっても素早く対応することができます。当然、修理対応においても、メーカーメンテナンスならではのハイレベルな技術力が期待できます。