トナーセーブモードの機能について
トナー使用量を節約できるトナーセーブモード機能
コピー機や複合機には、さまざまな便利な機能が付いています。その中で、トナーの使用量を削減するために付けられている機能が「トナーセーブモード」です。トナーは印刷を行う上で欠かせないものですが、印刷すればするほど減っていく消耗品であり、しかも購入するとなると、かなり高額になる部品でもあります。今回は、このトナーセーブモードの機能と、メリットやデメリットなどについて詳しく見ていきましょう。
※京セラの場合はエコプリントの名称で呼ばれています。
トナーセーブモードとは
トナーセーブモードは、一般的なコピー機に標準的に備えられている機能です。トナーセーブモードの役割は、コピー機のトナー使用量を節約することにあります。コピー印刷を行うには、トナーと呼ばれるインク粉末が欠かせませんし、当然印刷を行うごとにトナーは減っていきます。最終的になくなれば、新たなトナーに交換する必要がありますが、トナーの価格は決して安くありません。そこで、トナーの消費をなるべく抑えて、コスト削減に役立てるための機能がトナーセーブモードというわけです。トナーセーブモードの呼び方は各機種によってことなりますが、主な機能はほぼ共通しています。
トナーセーブモードの効果は
トナーセーブモードの節約効果は、メーカーごとの各機種によってそれぞれ異なります。しかし、一定の印刷クオリティを保ったままトナーを節約できる割合は、約30%ほどであるというのが一般的なところです。この数字は決して小さくなく、トナーの価格が1本1万円以上することを考えると、トナーセーブモードの節約効果が無視できないものであることがわかるでしょう。最も効果が大きい場合は50%の節約効果が見込めるとされていますから、コスト削減には大きな役割が果たせると言えます。
トナーセーブモードのメリット
トナーセーブモードの最大のメリットは、すでに述べたように、トナーの節約によるコスト削減効果にあります。コピー機のトナーの値段は、前述のように1本1万数千円にも上り、カラーコピー機なら、トナー交換で数万円の費用が必要となってしまいます。交換の度に購入しなければならないとすると、かなりの負担なのは間違いありません。月間印刷枚数が多い会社ほど、トナーの消費は早くなりますから、その分交換の頻度も高くなり、コストも増大してしまいます。少しでも多くトナーが節約できるなら、コスト面のメリットは小さくないでしょう。
トナーセーブモードのデメリット
一方、トナーセーブモードのデメリットは、印字の濃度が薄くなってしまうという点にあります。トナーの使用量を通常の9割~半分程度まで落とすトナーセーブモードでは、どうしてもこのような印刷の薄さという問題が出てしまいます。文字がある程度大きい場合はまだしも、小さな文字になるほど薄さが目立ち、文章が読みづらくなってしまうのは否めません。こうした点から、顧客に提出するような重要な文書や、色味が大切になるデザイン関係のプリントの場合、トナーセーブモードは使いづらいというデメリットがあります。
トナーセーブモードの注意点
以上のようなことから、コピー機のトナーセーブモードは、社内のみで閲覧する、さほど重要でない文書などで使用した方がよいでしょう。印刷のクオリティが要求されるデザイン・広告関係のプリントや、取引先に提出するような比較的重要な文書の場合、トナーセーブモードの使用は控えたほうが無難です。場合によっては、トナーセーブ用のコピー機と、印刷クオリティ重視のコピー機を2台用意するなどして使い分けるのも、方法の一つです。